インテリジェンスフィールド合同会社

組織風土・文化の統合の始まりは

資料整理をしていたら、懐かしい(強烈に大変だった)プロジェクトの記事を発見。

 
 2007年頃は大型プロジェクトを立て続けに実施していました。そのうちの一つが日経コンピュータ誌で取り上げられました。企業合併に伴うシステム統合。
「1部上場クラスの規模の企業合併で膨大な数のシステムをわずか8か月で統合!」
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 このプロジェクトの大変さは、統合システムの数の多さや規模の大きさ、スケジュールのタイトさもさることながら、両社の顧客の中では合併後の体制、人のポジション、権力の収まり方について熾烈な競争が繰り広げられていたことにあります。そんな中で要求を固め、要件を確定し、統合作業を進めていく。相当数の関係者が皆、焦り、苛立ち、出来事に敏感で緊張感、切迫感を持っていたと記憶しています。
 
 そしてこのプロジェクトはシステム統合ではあるものの、合併という大きな枠組みの中の両社の企業風土、組織文化の違いによる軋轢、弊害の影響をもろに受けたと思います。当時の私には、「チームコーチング」のスキル知識はまだ無く、組織、ステークホルダー、サプライヤー、プロジェクトチームの状態、状況の把握では見えないことも多く、コンフリクトへの対応の際、「なぜ軋轢が起き、それは何に起因し、どのような合意、相互支援につなげるか」という課題に悩んでいました。両社の顧客だけでなく、参画しているサプライヤー間の軋轢も相当なものでした。今思えば、「風土・文化の違い→価値のポイント、仕事の進め方の違い」を受け入れて、双方にとってのメタ成果を追及する方向性もあったと思えます。問題や混乱が起きた際、枝葉末節部分に意識や目が向きがちで適切なリードに繋げることができなかったと反省しています。
 
 理解できない軋轢や、混乱が起きている時、捜索の目先をその人や組織の内面に向け、理解し受け入れる必要があると思います。どのようなメンタルモデルの違いが影響しているか。「こうすべき」、「そうするはず」といったべき論や一般的セオリーを振りかざしても解決にはつながりにくい。プロジェクトマネージャーは、様々な違いや多様性に繊細でいる必要があるでしょう。チームの状態を見るスキルが大切。
企業合併というのは発表された時点から既に統合による組織風土改革がスタートしているものなんだと思います。